認知行動療法について

認知行動療法とは

認知行動療法は、うつ病や不安障害(社交不安障害・パニック障害・全般性障害)、強迫性障害、摂食障害など様々な心の病への有効性が立証されていて、厚生労働省でも推奨されている、治療を目的とした精神療法です。

また、そうした疾患だけでなく、ネガティブ思考や低い自己肯定感からの思い込みに支配されている方が、その悪循環から抜け出し、生きづらさから解放されるためにも、とても有効な心理療法です。
落ち込みやすい、怒りっぽい、不安になりやすい、後悔ばかりしている、自分をいつも責めている、といった方たちも多く取り組んでいます。

このように、医療だけでなく教育や矯正の現場、そして人生における様々な悩みの克服の場面において、認知行動療法は広く多岐にわたって用いられているのです。

悩みの悪循環を客観的に理解できる

認知(ものごとのとらえ方・思考)の歪みはその人の行動を左右するため、対人関係やコミュニケーションに障害をもたらしたり、ときに心の問題も引き起こします。
ですから、自分特有のとらえ方と反応の仕方(いわゆるクセ)を冷静に客観的に気づけるようになることが必要です。

例えば、ある朝、出勤途中に電車が遅れたとします。
この同じ状況下にあっても、生じる認知(思考)や伴う気分(感情)は人それぞれ異なります。

Aさんの場合

Aさんは、
「あー、また会社に着くのが遅れてしまう。やっと着けたって、仕事は山積みで、課長からまた怒られるんだ。今日も残業確定だ」
と、悲しみます。

Bさんの場合

Bさんは、
「おい、またか。先週は車両故障で、今日は信号機トラブルだと? いい加減にしてくれよ」
と、怒ります。

Cさんの場合

ところがCさんは、
「やった、ラッキー♬ 遅延証明がもらえるんだし、堂々と遅刻ができるんだから、カフェでも入ってのんびり行くか」
と喜びます。

このように、同じ状況でもとらえ方・考え方は三人三様。十人いれば十色です。
そして、この思考の違いがそれぞれの心にそれぞれの負荷(ストレス)をかけていくのです。
Cさんだって、この短慮が不評を買って、やがてストレスを背負い込むことにならないとも限らないのですから。

ここでより良い受けとめ方(認知)やより良い対処(行動)ができれば、ストレスによって引き起こされる病気や心の不調を未然に防いだり、悪化させたりしなくて済むようになるのです。

構造化されているので、自分たち『チーム』がいま何をしているのかがわかる

カウンセラーとご相談者さまは、同じ目標に向かうチームです。二人三脚で、一歩一歩着実に進んでいきます。
互いに質問し合って考えていくことで、一緒に問題の解決に努めています。
毎回持ち帰るホームワーク(後半は行動課題が中心となる)も二人で話し合って、ワクワクしながら決めていったり。
そして、初回から終結まで、各回のカウンセリングの流れが構造化されているため、いま自分たちがカウンセリング全体のどこにいるのか、何を目指して何をやっているのか、というプロセスを常に把握しながら進むことができます。

オリジナルの資料やカウンセリング記録もあって、安心

秋葉原カウンセリングルームうみでは、一つひとつの問題を見つめ理解して行く上で、基本を守りながら、各段階に応じてできるだけ使いやすい形にした、オリジナルのプリントや心理教育資料を用意しています。
問題をしっかりと理解し納得して解決が図れるように、そして同時に『認知行動療法』の習得もできるよう、スモールステップで進んでいくことを目指しています。

セルフカウンセリングができるようになる

以上のように、秋葉原カウンセリングルームうみでは問題解決はもちろん、認知行動療法をしっかりと習得することも重視して取り組んでいます。
カウンセリングが終結して、カウンセラーとの二人三脚を離れて自分一人で歩き出しても、その習得したスキルによって自身で好ましい対処やストレスマネジメントができるので、病気のサインを見逃すことなく、再発を防ぐことができるようになります。
また、その習得したスキルによって『セルフカウンセリング』も可能となるため、その先の人生がとても生きやすいものとなっていきます。
未来を自分の手で切り拓くことができるようになるのです。